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建築家の独り言

構造計算書偽造事件について(2)

現在、構造計算書偽造問題に端を発して建築にまつわる色々な問題が浮上していますが、これらの問題は日本の建築業界の特異性を露呈しましたので、その辺りのお話をしたいと思います。

日本では江戸の時代から建物は棟梁が仕切るという制度ができあがっていました。それは明治に入って、今で言うスーパーゼネコンの前身となる建設会社に形を変えました。そして、日本の近代化を進めるに当たり大きな利権を持って政界と癒着しながら成長してきました。近代化を急ぐ日本では都合の良い事もありましたが、この既得権ともいえる建築業界で建築家の地位を上げることは彼らの既得権を侵害するものでもある為、都合の良い形にする必要があったのです。その後、戦後を迎え、高度成長の日本を支える仕組みは変ることなく現在にいたりました。本来、設計と施工が同じ組織が行う事には設計に携わる私たちは否定的な立場を取っているのです。設計という職種が施工から独立し、第三者的な立場で、施工するものを責任と力を持って監視する事が本来の建築家制度のあるべき姿だと思っているからです。設計と施工の分離はずっと以前より議論されていることですが、日本の政界を資金面からバックアップしている建設業界の力がある限り、本質的に制度が変ることは無く、結果、今回の偽装問題や談合などの問題はなくならないでしょう。

日本の司法制度が検事側と弁護側がありバランスを取るように、建築業界も設計側と施工側がそれぞれに独立し、お互い切磋琢磨するとこで皆さんの利益になるものなのです。そう考えると、家を建てる時ハウスメーカーや建設会社に全てをお願いする建築の方法そのものが欠陥住宅や不透明な金額などを生む元凶なのです。あまりにも長い間当然のように行われてきたことですが、制度そのものが本質的に欠陥を持っていることを忘れないでください。

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