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建築家の独り言

設計者でも忘れたくないこと。

設計者だからといって、いつも図面ばかり書いていて良いわけではないと思っています。物を作ると言う行為に対していつも謙虚でいる事は設計以上に基本的なことだからです。そんな事を教えてくれるのが祖父の使っていた鉋なんです。

もうかれこれ亡くなって35年も経つのですが、桶職人をしていた祖父が昔父にあげた鉋が孫の私の手元にあるのです。台にはひびが入ってそんなに良いものではないのですが20年も前にヨットを作っていた学生時代から愛用している鉋なんです。先日テレビを見ていて今では鉋の使い方までが専門の学校で教えているのを見ました。そこでは鉋を一人前に使えるには8年くらいかかると言っている講師が出ていました。確かにちゃんと使えるようになるにはそのくらいかかるものだとは思いますが、見よう見まねで習得してしまった私には複雑な思いがあるのです。今では手で引く鉋は本当に一部でしか使われる事はありませんし、大工ですら鉋を使えない職人が増えているのが現状だからです。ですが、木の質感・硬さ・臭いなどを五感で知る事ができるのが鉋かけで、この道具とどう付き合うかで物づくりのスタンスが決まってしまうと言う象徴的な意味合いがこの鉋にはあるような気がするのです。

今日は日曜日。たまには鉋の手入れをして、プレゼンで使用する堅木に鉋をかけてみる事にしましょう。タモや桜・栗などの堅木にかける鉋。奥が深いものです。

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