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建築家の独り言

早く家を作るという意味について。

「3ケ月で全て完成して引越しする事ができます。」と言うハウスメーカーのセールストークを耳にする事があります。 早く作ると言う意味も立場を変えると随分と意味が変ってきます。ここではそんなお話をしたいと思います。

まずは建築主から見れば、ローンを組む場合は繋ぎの融資期間が少なくてすみますので、金利がお得になってきます。ましては仮住まいの家賃なども経費がすくなくなってきます。 ハウスメーカーの営業マンはこの辺を強調するでしょう。

建築会社から見れば、仮設電気や水道、現場監督の賃金などの経費が少なくてすみますので、利益が違ってきます。時間がかかればかかるほど利益が少なくなってしまいます。

職人の世界からこれを見ると、職人そのものは自分の受けた仕事は早く終わらせたたいのですが、色々な職方を同時に入れられるような突貫工事を余儀なくされると、作った物に傷を付けられるとか、本来 、時間を置いた方が良い工程なのにどんどん工事が進む事によって、不具合が生じる確率が多くなるので、良いとも言えなくなってきます。 職人にとっては自分の仕事の進捗に合わせた速さが何より理想なのです。

一般的な設計の立場も期間が少なくなれば、現場監理などは忙しくなりますが、一般的には経費が少なくてすみます。

それでは、家そのものについて言えば、その家の仕様に合わないタイトなスケジュールでは問題がおき易くなってきます。特に、湿式と言われる左官工事 などは乾燥にある程度時間を必要としますし、色々な職方が入り組むデザインでは製作時間は随分と変ってきてしまいます 。特に木材などの構造材はいくら工場で乾燥した材料を使っても、荷がかかったり、湿度などの状況によって微妙に変形し安定していきます。そう言った工程や材料その 物の特質を無視してタイトなスケジュールで建築すると外壁にヒビが入ったりする事は当然のこととなります。

家が一生の買い物になるのであるなら、単に早くできる事が決して安い買い物では無い事をどこか頭の隅に入れておくと良いのかもしれません。

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